LPガスの生産方法
LPガスの採掘
LPガス(プロパン、ブタン)は、油田や天然ガス田の内部にメタンやエタンなど他のガスと混在した状態で存在しています。そのガスを地上の設備に移送してプロパン、ブタン、他のガスなどに分離・回収し、さらに硫黄や水銀などの不純物を取り除くことにより、プロパン、ブタン、他のガスなどの最終製品となります。油田で生産されたものを「原油随伴」、天然ガス田で生産されたものを「天然ガス随伴」と呼んでいます。最近では原油随伴が減少し、天然ガス随伴の比率が増加しています。またLPガスは原油にも含まれており、製油所で原油を精製によって分離されています。
LPガスの生産方法
「シェール革命」とLPガス
近年、米国を中心として新しい油田・ガス田の開発が活発化しており、「シェール革命」として注目を集めています。従来、経済的に掘削が困難と考えられていた地下2,000メートルより深くに位置するシェール層の開発が2006年以降に進められ、生産が本格化してきました。シェールガスを採掘可能な場所は世界中に分布しており、世界のエネルギー市場等に影響を与えています。
シェールガスにはLPガスも含まれており、シェールガス、シェールオイル由来のLPガス生産は始まっています。こうした状況を受け、今後はLPガス調達先の多様化、中東依存度の低減、安定的な価格体系の形成等にシェール革命が寄与すると期待されています。